『Martindale(マーチンデール)と生地の選び方』
目次
張地、椅子生地の『Martindale(マーチンデール)と生地の選び方』についてご紹介します。
見本帳やサンプルを見ているときに、「Martindale(マーチンデール)」という表記を目にしたことがあるかと思います。
これは布の『耐摩耗性』を表しています。国際的に認められたマーチンデール法というテストで測定されています。
このテスト方法は主にヨーロッパで主流のもので、日本でもこちらを使用した表記が多いです。
またワイゼンビーク(Wyzenbeek)テストという方法もあり、こちらは主に北米で使用されています。
日本ではあまり見かけない表記ですが、FABRISTAで扱っているアメリカの「scalamandre」などではこちらを採用している場合もあります。
テスト方法が異なるので一概に2つを比較することはできませんが、どちらも数値の大きい方がより高い耐摩耗性があるとされています。
とはいえ、どのくらいの値がどのようなシーンに向いているのか、少しわかりずらいかもしれません。
その一つの目安をご紹介したいと思います。
●軽使用(Martindale 10,000~15,000程度)
たまに使用する家具など、家庭用のライトなシーン向けです。
●一般使用(Martindale 15,000~25,000程度)
デイリーユースな一般的な家庭用家具向けです。
●一般使用~重使用(Martindale 25,000~40,000程度)
ヘビーユースの家庭用家具向けです。
リクライニングチェアなど動きのあるものにも適しています。
右:swaffer Bracken Cottin73(Martindale 32000)、
左上:Acer23、左下:cer41(Martindale 40000)
スワッファーは英国らしいプリントファブリックが中心のブランド。
張地で使用できる生地の掲載も多く、マーチンデール20000~40000位が中心です。
おすすめの組み合わせが一目でわかる見本帳なのも嬉しいブランドです。
●重使用(Martindale 40,000~)
業務用家具でも使用可能です。
商業環境での使用に適しています。
de ploeg: VILANO(Martindale 100000)
ドゥプルフの張地は重使用向きの生地が多くラインナップされており、織りや色数も非常に豊富です。
上のVILANOのカラーバリエーションはなんと全51色です。
生地選びの参考になるマーチンデール値ですが、注意点としては「値が大きい=生地の強度が強い」とは一概にはいえない、ということです。
なぜなら、ペットの鋭い爪が引っかかってしまったり、飲み物をこぼして汚してしまったり、というのはマーチンデールの値では測れません。
あくまで摩耗性への耐久が強い、ということになるので、マーチンデール値以外にも生地の素材や織り方、メンテナンス方法など、使用するシーンにあわせて選ぶのが大切です。
その為、逆にマーチンデール値10,000以下など、値が低い生地は基本的には張地向けではありませんが、たとえばディスプレイ用の家具などであればそこまで神経質になる必要はないといえます。
マーチンデール値を一つの参考にしながら、生地の特性や使用する家具やシーンを考慮してより最適な生地を選びましょう。
FABRISTAでは張地にお使いいただける生地も展示、ご紹介しておりますので、張地をお探しの際はぜひご相談ください!
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