『今更聞けない防炎ラベルの基本』

安心して過ごせる場所でありたいものですが、万が一の時に、守ってくれるのが防炎カーテンです。 耳慣れてきている防炎カーテンですが、誤認や浸透しにくい情報がよくありますので、今更聞けない基本をご紹介します。

そもそも防炎カーテンとは・・・❓

防炎とは「不燃と異なりあくまでも燃えにくいという性能を示すもので、小さな火に接しても繊維が燃え上がらず、着火しても燃え広がりにくいこと」つまり防炎カーテンは決して“燃えないカーテン“ではなく、「燃え広がりにくいカーテン」のことです。

防炎カーテンとは、薬剤を塗布するなどして、繊維に「燃えにくい」加工をほどこしたり、燃えにくい加工をした難燃糸を使用したりして防炎性能を高めたカーテンのことです。火がついてもドロドロと溶けて着火が遅く、ゆっくりと燃えていく性質があります。

そして、火災時に防炎カーテンがもたらしてくれるもの・・・

それは『時間的ゆとり』です。

最近の住宅は気密性が高く、カーテンなどの繊維製品は一度火が付くと一気に燃え広がり消化や避難が困難になりやすいです。尚更カーテンは天井から床に吊るされているため、一瞬にして天井まで燃え広げてしまう危険性があります。

★防炎カーテンを使用するメリット★

・防炎カーテンは、通常のカーテンと比べ、5~10分延焼を遅らせる効果があります
(因みに、出動指令消防車が到着するまで、平均8分程度と言われています)

・火災時に避難や消火活動を行う時間を稼げる。

・火事の被害拡大を抑制できる。

消防法における防炎カーテン設置義務の建物とは・・・❓

ポイントは、2つです!

1つ目は、高層マンション(ビル・地下街も)。

2つ目は店舗(百貨店や映画館)や病院(福祉施設)・ホテル・学校などの公共施設、とにかく不特定多数の人が集まる場所に、防炎カーテンの使用が義務づけられています。

高さ約31メートル以上(だいたい11階建てくらいの高さ)の高層マンションやビルは火災発生時の消火活動や避難が困難になるケースが多く、他の住居への延焼拡大を抑えなければならないためです。

☝1階が居住階だとしても、そのマンションがおよそ11階以上であれば対象です。
 ➡よく誤認されやすいのですが、その建物自体の高さ(階数)が基準で、居住階数に関わらず全ての居住者が対象です。

☝2階建てでも、例え取り壊し予定の“モデルルーム(住宅展示場)”でも対象です。
 ➡なぜなら不特定多数の人が出入りする展示場にあたるからです。

💡高層で消火活動が困難な場所か・不特定多数の人が利用する場所かの二つの基準に当てはまるかが判断の鍵になりますね。

★詳しい防炎防火対象物はこちらの東京消防庁のページよりご覧ください。

因みに、「消防法」は、火災を予防し、人々の生命や財産を守るための大切な法律です。

万が一、その法律に違反してしまった場合、違反が悪質な場合には、懲役や罰金などの罰則が科せられることもあるようです。

入居時に「カーテンは防炎にしてくださいね。」いう話がある程度で一般家庭に対して「消防法違反」に対する厳しい取り締まりがあるというわけではなさそうですが、守るべき大切なルールであることには変わりありません。

防炎ラベルの種類と4つの耐洗濯性能について・・・

防炎カーテンは、繊維を特殊な薬剤(難炎液)にひたすなどして、燃えにくくなる加工を施したものです。
誤った洗濯をすることで、せっかくの防炎性能が失われてしまう可能性があります。

そう、防炎カーテンは永遠ではないものある!ということです。

誤った洗濯で効果がなくなってしまった場合は再加工が必要になり、防炎加工専門業者に依頼する必要があります。再加工は、カーテンを業者に預けたり新たなコストや手間がかったりします。そうならないためにも、「洗濯表示」や「防炎ラベル」で洗濯方法をしっかり確認することが大切です。

※『防炎カーテン』は、日本防炎協会(消防庁認定)によって実施される『防炎性能基準試験』をクリアした製品のことをさします。そして、防炎カーテンには必ず『防炎マーク』が印刷されたラベル(防炎ラベル)がついています。

防炎カーテンは、「洗濯によって防炎性能が損なわれないか?」を確認する試験が行われておりその結果により、耐洗濯性能の基準が次の4つに分類されています。

★耐洗濯性能の基準★
・水洗い洗濯・ドライクリーニングができるもの

・水洗い洗濯ができるもの

・ドライクリーニングができるもの

・それ以外(水洗い洗濯・ドライクリーニングができないもの)

これらの分類は、防炎ラベルの下記に記載されています。
※「水洗い洗濯・ドライクリーニングができるもの」に該当するカーテンは、防炎ラベルに洗濯に関する記載はありません。

防炎ラベルに洗濯に関する注意書きがなければお洗濯可能です。

お洗濯のことを考えると、「ドライクリーニングしかできない防炎カーテン」や「水洗い洗濯・ドライクリーニングのどちらもできない防炎カーテン」というのは、要注意です。

☝非防炎カーテンを後から防炎加工することも可能です。
 ただし、基本的には綿素材など天然素材とポリエステル素材(80%以上)に限ります。以下の素材・加工品はできません。

× ナイロンやアセテート

× 毛足の長いファーやボア系の素材(乾燥しきらずにベトベトしてまう為)

× 綿素材・ポリエステル素材でも表面にコーティング加工されているもの
 (防炎液が浸透しない物 ex:撥水加工)
※事前に生地の素材・表面加工の有無を確認・テストすることが必要となります。

☝海外の輸入カーテンの場合、日本国内の基準を満たさないと防炎物品としてみなされません。

防炎カーテンのイメージ・・・

防炎カーテンといえば、色柄が地味で洗練されたデザインが少ないイメージでしたが、FABRISTAで取り扱いの輸入カーテンは、国内防炎基準を満たしながらも優れたデザインのカーテンがございます。

オランダのファブリックブランド [KENDIX ALLURE] より3商品のご紹介です。

暗めのトーンですが色調が鮮やかで印象的なのが特徴です。

現代的なインテリアにマッチする控えめな贅沢を堪能できるラグジュアリーなスタイルで、大人らしさがとても惹きつけられる逸品です。

安心の防炎機能を持ち備え、輸入カーテンの魅力あふれるデザイン性のある提案のお手伝いができるのは強みの一つになれるのではないでしょうか。新作発売の予定もございますので今後も是非ご期待下さい。

>>ご不明点、お問合せ等ございましたらお電話、またはこちらまで

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